Classici giapponesi con furigana
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どようふじん
土曜夫人
織田 作之助
Leggi 土曜夫人 (どようふじん) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 106.903 caratteri · 213 schermate
見なくとも、触感だけで判る。五万だった。京吉はがっかりしたように、パイを倒した。
「おれ知らねえよ。満貫だよ。五八(ウーパー)のトイトイだ。ウーファンだ。満貫だろう。意味ないよ。キャッキャッだ。怒るなよ。おれ辛いよ。感じ悪いだろう。おれのせいじゃないよ。怒るなよ」
とりとめもないことを、ひとりペラペラ喋っていると、ふと孤独の想いがあった。
「ひでえキャッキャッだよ。おれも随分キャッキャッは見て来たが、おたくのようなキャッキャッははじめてだ。こうなりゃ、おれもやけだ。五六ちゃん、おれたちもキャッキャッで行こうよ」
グッドモーニングの銀ちゃんがガラガラとパイをかきまぜながら言うと、祇園荘の女が、
「キャッキャッって、一体何のことです……? はい、満貫の景品!」
卓子へ寄って来て、景品の煙草を置くと、何気なく京吉の肩へ手を載せた。
「揉んでくれ。おれも年取ったよ」
京吉はふと女の顔を覗きこんで、ほう、ちょっといけるな――。いきなり、
「――今夜一緒に寝ようか。キャッキャッとは即ち寝ることだよ」
「知りまへん」
女は赤くなって逃げて行った。
「いやか。いやで幸いだ。義理何とかは三年寿命が縮むと来てやがらア」