Classici giapponesi con furigana
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
Leggi 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 213.575 caratteri · 424 schermate
その伊藤五忠清は、後、富士川の合戦で、源氏の軍に大敗しているが、前の三井本家と共に、江戸から近世へかけて、伊勢商人ののれんを全国的に売った伊藤松坂屋などの祖も、よくは知らないが、古市の平家武者の末かと思われる。
鈴鹿山、関附近の山地から、伊賀へかけても、平家の一族は、多かったらしい。平家重代の刀、抜丸烏丸の名刀は、忠盛が、鈴鹿の山賊を討って、賊から獲たものだと伝説じみているが、史書にも載っている。また、忠盛が一日、河芸郡の別保(いまの上野)の浦へ遊び、漁師たちが、人魚を網に上げたものを見たという話が「古今著聞集」にみえる。
そのほか、小松重盛の子資盛が、都の内で、摂政基房の供人と「車あらそい」の大喧嘩をして、都から勘当され、しばらく、謹慎を命ぜられていた田舎も伊勢であったし、関の近くの三日ノ城址も、平家一族がいた所で、伊勢と平氏の関係は、優に一課題になるほどである。けれど、ぼくらの旅行予定では、ここはほんの振出しにすぎない。炬燵の上で、Oさんからスケジュールの説明をきくと、南伊勢をざっと一巡、紀州へ出て、史蹟行脚のやまは熊野三山から那智にあるらしい。