후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
そのころ――、まさにそのころ。
多宝塔三重の頂上にある暗室へ、ゆうべからほうりこまれていた和田呂宋兵衛は、らんらんたる眼をとぎすまして、しばられている鉄の鎖を、時おり、ガチャリ、ガチャリと鳴らしていた。
「ウーム、いまいましい」
音を立てないようにはしているが、しきりに身もだえして、あらんかぎりの力を鎖にこころみているようす。しかし、しょせんそれはむだな努力。
だれかに、腕でも斬ってもらわないかぎり、鎖の寸断されるはずもなし、塔の太柱が砕けるはずもないのだ。
「ああ、ざんねんッ……ウーム、つつつッ……」
もがきにもがくうち、呂宋兵衛は唇をかみわって、タラタラと血潮をたらした。
とたんに、バサッと天井を打ったまっ黒な怪物がある。見ると、楼閣の欄間から飛びこんでいた一尺ばかりの蝙蝠、すでに秋の暑さもすぎているこのごろなので、翼に力もなく、厨子の板壁をズルズルとすべってきた。
「オ! しめた」
呂宋兵衛はジリジリと身をにじらせた。蝙蝠をみたとっさに思いうかんだのは、獣遁の一法、南蛮流の妖術では化獣縮身の術という。が、それを行うには、ちょっとでもよいから蝙蝠のからだにふれなければやれない。