후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
二
「いやといえばこれだぞ――」
ギラリと脇差をぬいて、蛾次郎の鼻ッ先へつきつけた菊池半助は、また、左の手で、袂からザラザラと小判をつかみだして、刀と金をならべてみせた。
「おうといえば褒美にこれ。イヤといえば刀で首。さアどっちでもよい方をのぞめ」
二
菊池半助の書面が、家康の本城浜松へつくと同じ日にいくさになれた三河武士の用意もはやく、旗指物をおしならべて、東海道を北へさして出陣した三千の軍兵。
精悍無比ときこえた亀井武蔵守の兵七百、内藤清成の手勢五百、加賀爪甲斐守の一隊六百余人、高力与左衛門の三百五十人、水野勝成が後詰の人数九百あまり、軍奉行は天野三郎兵衛康景。
法螺、陣鐘の音に砂けむりをあげつつ、堂々と街道をおしくだり、蒲原の宿、向田ノ城にはいって、松平周防守のむかえをうけた。
ここで、裾野陣の大評議をした各将は、待ちもうけていた菊池半助を、地理の案内役として先陣にくわえ、全軍犬巻峠の嶮をこえて、富士河原を乗りわたし、天子ヶ岳のふもとから南裾野へかけて、長蛇の陣をはるもよう。
西をのぞめば、雨ヶ岳のいただきを陣地とする武田伊那丸の一党、北をみれば、人穴城にたてこもる呂宋兵衛の一族、また南の平野には、葵の旗指物をふきなびかせて、威風りんりんとそなえた三千の三河武士がある。