일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면

아오조라 문고

九

コトコトとかすかにきこえたものがあった。

「啄木鳥かしら? それとも、狐かな?」

足をすくめて考えた。が――音はそれっきり止んでしまった。

しかし、そこでなにげなく、ヒョイと樹上を見あげたせつなに、かれは目の玉をグルグルとさせて、

「ウーム、これだ、これだ! この樹にちげエねえ」

と、うなってしまった。

数歩、うしろへとびのいて、帯のあいだに差しこんできた銀鋲の短銃を右手につかんだ。

「はアん……おるわエ」

手をかざして樹上をあおぐと、たしかに、神刑にかかっている忍剣のすがたが小さく目にとまった。

そこで蛾次郎は、大久保長安から卜斎につたえられた秘命を思いだして、うなずいた。

「親方がいったのはこいつだな、これを撃ちとめてこいといういいつけか。なアんだ、こんなものなら朝飯まえにただ一発だ。それで、おいらの出世となりゃ、ありがた山のほととぎすさ」

火縄の支度をしはじめた。

「できたぞ」

岩のかげへ身をくっして片足をおって、短銃の筒先をキッとかまえた。

じッと、ねらいをつける……忍剣のすがたへ。

忍剣は身の危険を知るよしもなかった。おそらくかれは、故快川和尚の最期のことば――心頭を滅却すれば火もまた涼し――の禅機をあじわって、二十一日の刑をけっして長いとも思っておるまい。