후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
ボウトは、ボウト・デッキという最高層の甲板の両側に、作りつけの台に載って並んでいる。非常時には、これを綱で海面まで吊り下ろすのだが、普段練習などの時でさえ、これには余程の熟練を要する。それに、一度本船を離れたが最後、何日も何十日も洋上に漂う覚悟がなくてはならないから、米塩、食糧品の類を人数に応じてボウトの包容し得る最大限度まで積み込まなければならない。船によっては、飲料水や簡単な缶詰などは平日からボウトの底に用意してある位いだ。いざという時には、そのまま甲板の上で人を乗せて、高い舷側から水面へ下ろすのである。想像しても解るように、これは甚だ危険な作業で、闇夜、船は刻々傾き、秒間を争う場合、只さえ引っくり返り易いボウトに平衡を失っている人間を満載して動揺の激しい海面へ下ろそうというのだから、余程落付いた船員が揃っていて上手にやらないと、吊り下ろす拍子に顛覆して人を海へ撒いて終うか、途中で鉄板の舷側に激突させてボウトを粉砕する。さもなければ、海へ着くと同時に本船の船体へ吸い寄せられて破壊するかだ。この厄介な作業に対して、タイタニック号の乗組員は、実に不覚にも訓練が届いていなかった。