후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
ミシンには、子供の前掛服が縫いかけてあって、袖を縫いつけようとしたところで針が止まっているのだ。丁度ミシンを使っていた女が、鳥渡呼ばれて起って行った後の景色である。ミシン台の周囲の床には、女の児の玩具が散らばっていた。つい今し方まで、母と幼い娘が居たことが解る。これは船長の家族であろうということになった。その頃の帆船などでは、船長は妻子を乗り込ませて一緒に航海したもので、これは珍らしいことではなかった。
船長室にも、何ら取り散らかされた跡はない。現金箱は鍵が掛っていて、手を触れた形跡もないし、他の貴重品も何一つ失くなっていない様子だ。海賊に襲われたとも思えないのである。書棚には、宗教と音楽に関する書物がぎっしり詰まっていて、二人の運転士の部屋と覚しい一室には、二つの懐中時計が卓子の上に置いてあるだけで、ここも、すべてきちんと整理されていた。水槽には充分の飲料水があるし、食品室は各種の食糧で充満している。何もかも清潔に乾いていて、最近浪をかぶった跡も、暴風雨に遭ったらしい様子も見られない。仮りに船員が船を捨てたものとしても、その理由は何処にも発見されないのだ。