일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

が「自殺室」として、こうして巴里中に、仏蘭西じゅうに、いや、大きくいって全欧羅巴に有名になる迄は、可成り流行ったものである。客筋は、主として白耳義のアントワアプや、和蘭のアムステルダムからの宝石商人で、両市とも、ことに後者は独占的に世界の金剛石市場であるだけに、ダイヤモンド仲買人がホテル・アムステルダムの止宿者の大部分だった。と言うのは、ホテルのおやじのミニィル・ヴァン・デル・ヴェルド、この人は和蘭生れで、前身が金剛石屋だった関係からでもあろうが、しかしホテルのことは、元気の好い愛嬌女の女将セレスティンが、一人で切り廻していたのだ。マダムは、何方かと言えば肥り気味の、お饒舌で世話好きで激情的な、典型的な巴里の下町っ児で、ホテル・アムステルダム自慢の家庭料理というのは、夫人自身が台所に立って、采配を振っているものだった。先夫に死なれて、尠からざる遺産とともにこのホテル商売を引き継ぐと間もなく、当時巴里とアントワアプの間をダイヤモンドを持って始終往ったり来たりしていた常客の一人と出来合って、結婚したのだった。この財産と、未亡人を狙って女将セレスティンの肥満った心臓の空隙へ入夫して来たのがミニィル・ヴァン・デル・ヴェルド君である。