후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
ちょうど其の時部屋が一つ空いていたので夫人は、例によって表ての窓に「貸間あり」の札を出して置いた。すると、その日の午後三時頃である。Jacob Garber の古着屋を出てから、貸間を探して町を歩き廻っていた先刻の青年が、ヒル夫人方の玄関に立った。部屋を見たいというので、ヒル夫人が案内して、二階の裏部屋へ上げた。彼は、その部屋の静かなのが気に入ったと言って、非常に喜んだ。そして、早速そこを借りることに決めて、一弗の手金を打った。彼は、ウッドカッツ―― Mr. Woodcots ――と名乗って、ウイニペグと河一つ隔てた、対岸聖ボニフェイスの建築場に働いていると話した。
「給料を貰ったら、間代を前払いしましょう」
ウッドカッツは附け足した。
「こんな静かな部屋が欲しかったのです。僕は、高い理想を持つ信心家ですから――」
何だか変なことを言ったものだが、ヒル夫人が、このウッドカッツ青年に就いて妙だと感じたのは、彼の眼だけだった。夫人は、あとで公判廷で述べている。「別に何うということもありませんでしたが、ただ、じいっと真っ直ぐ凝視めているかと思うと、急に眼を外らしたり、何か探し物でもするように室内を見廻したりするのです」