후리가나로 읽는 일본 고전
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
吉川 英治의 源頼朝(みなもとよりとも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 306,118자 · 613화면
七歳の時。
それまでも、彼はすでに、鞍馬寺の預け人という表面になっていたが、いよいよ身を鞍馬へ持って行かれたのは、明けて七歳の春だった。
その時、母から云われた別離のことばは、何分、幼心で、よくも覚えていないが、悲しさだけは、何となく忘れ得ない。
前の夜から泣きつづけていた母のすがたも、おぼろに記憶している。
迎えに来た鞍馬の役僧と、六波羅の役人の前で、母から、
(これからは、子でないぞ。母でもないぞ)
と云われた言葉一つは、これは生涯たっても忘れ得ないであろう程、深刻に小さい頭脳へ打ちこまれている。――だから母を思うとすぐ、その言葉が、錐のように心の下から出て来るのだった。
(だけど、母上がお悪いのではない。平家が、わしと母上を裂いたのだ)
こう理解されて来た頃から、彼は凡の子でなくなったのだ。同時に、父なる人の死に方をも痛切に知りたがった。そして遂に知り得た時、彼は、眦を昂げて、
「天め!」
と雲に向かって叫んだ。
その時、彼の幼い胸へ、何かどかんと据ったものがあった。唇をかんでぼろぼろ涙をこぼしながら、反対に肚には天をも怖れない心がわいていた。