후리가나로 읽는 일본 고전
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
吉川 英治의 源頼朝(みなもとよりとも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 306,118자 · 613화면
人間と思うと、持前の恐いもの知らずな性分が出ないとも限らないからである。奥州から京都を股にかけてみて、吉次は世の中で怖いという人間に出会ったことがないと人にも常に語っている。――けれど今、その面魂を見せたら即座に殺されることは分っていたから、
「わ、わたくしは……た、旅の者で……旅、旅馴れない山を過ぎ……道に、道に……ま、まよいましてございます。……はい、平常は正直にやっている人間でございまする」
掌を合せて、拝むまねをした。天狗さま天狗さまを、呪文のように繰返して唱えながら、一人一人の影を拝んで、恐れ顫く振りをした。
金王丸や三郎正近の仲間はクスクス笑った。里のうわさが拡まって、旅人までが、自分たちを天狗と信じている容子が可笑しくもありまた、自分等の思うつぼでもあったからである。
「しっ……」
と、笑う者の袖をそっと引いて、人々はすぐ天狗になった。
「六波羅者ではないとな。然らば汝は、どこより来た」
「奥州の……奥州の商人衆に抱えられて来た、荷駄の男でございます」
「それが何としてかかる御山へは」
「貴船神社へ、ご寄進の事がござりまして、主人の供をして参りましたが、その主人に逸れまして」