후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
三
さしも強情な穴山梅雪も、論より証拠、民部のことばのとおり、味方がさんざん敗北となってきたのを見て、もうゆうよもならなくなったのであろう。こなたへ駒を寄せてきて、小幡民部の手へ采配をさずけた。
「ごめん」
受けとって押しいただいた民部は、駕籠の上に立ったまま、八ぽうの戦機をきッと見渡したのち、おごそかに軍師たるの姿勢をとり、采のさばきもあざやかに、
さッ、さッ、さッ。
虚空に半円をえがいて、風をきること三度。
ああなんという見事さ、それこそ、本朝の諸葛亮か孫呉かといわれた甲州流の軍学家、小幡景憲の軍配ぶりとそッくりそのまま。
「や?」
よもや、新参の民蔵が、その人の一子、民部であろうとは、夢にも知らない梅雪入道、おもわず驚嘆の声をもらしてしまった。
三
月の夜には澄み、朝は露をまろばせても、聞く人もないこの裾野に、ひとり楽しんでいる笛は、咲耶子が好きで好きでたまらない横笛ではないか。
しかし、その優雅な横笛は、時にとって身を守る剣ともなり、時には、猛獣のような野武士どもを自由自在にあやつるムチともなる。
いましも、小高い丘の上にたって、その愛笛を頭上にたかくささげ、部下のうごきから瞳をはなたずにいた彼女のすがたは、地上におりた金星の化身といおうか、富士の女神とたとえようか、丈なす黒髪は風にみだれて、麗しいとも