후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
「おのれ」
憤怒はついにかれの手を、脇差の柄にふれさせて、今にも、目にもの見せてくれんずと、ぶるぶると、身をふるわせた。
「おや、なんでえ、それは」
「べらぼうめ、物乞いがそんな錆刀なんぞをヒネクリまわしたところで、だれがしりごみするものか」
「さッ、でてこい、そとへ!」
「その錆刀の手うちを見てやろうじゃねえか」
宮内の血相には多少おどろいたが、多寡が地蔵さまを背負ってあるく鉦たたき、なんの意気地があるものかと、頭から見くびって、思うぞんぶん、唾をとばして罵詈するので、いまはもう、あのやさしい宮内の形相も、血を見ねばしずまりそうもない殺気を見せた。
だが。
かれはふと、そこへ蹴飛ばされてきた地蔵菩薩のお像に目をとめた。蹴られても、足にかけられても、みじん、つねの柔和なニコやかさとかわりのない愛のお顔。
「あッ……」
かれは、刀の柄にかけた手を縛りつけられたように、よろよろと、うしろへ身を引いた。
「誓いをわすれた……ああ、悪かった」
そうつぶやくと、殺気の形相は一しゅんにさめて、かれの顔は地蔵のとうとい微笑に似てきた。
「バカ野郎め」とたんに、
「なにを寝言をいってやがるんでッ」