일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면

아오조라 문고

兵法大講会

一

そして、かれの姿が、犬ころのように、宿場のはてへ見えなくなると、竹童はもうそれを放念したごとく、

「はてな、伊那丸さまやほかのかたがた……もうお見えになりそうなものだが」

と、つぶやいて、べつな方角へさまよわせた眸を、ふと、狛犬のうしろにむけた。

と――そのかげに見なれない巡礼すがたのおばさんがボンヤリと立っていて、自分のほうを穴のあくほど見つめていたので、竹童はボッと顔をあかく染め、あわてて眸をひッこめたが、お時のほうはものいいたげな微笑を送りながら、

「坊、おまえは、いくつだネ?」

と、そばへ寄ってきた。

竹童はきまりが悪そうに、もじもじとあとへ足を引っこめた。見たこともない坂東巡りの巡礼女が、いきなり年をきいたりジロジロと顔ばかり見つめてくるのが、なんとなくうす気味のわるいようでもあった。

「いくツ? おめえは今年いくつになったえ?」

「…………」

「家はどこ?」

「…………」

「この御岳のまわりかい、それとも、もっと遠い在郷かね?」

「…………」

竹童は小指の爪をかんでいる。

だれにでも、打てばひびく調子で、鮮明率直なことばのでるかれも、そのやさしい問いには一句も返辞ができないで、ただふしぎな巡礼のおばさんよと、あいての身なりをながめ入るのみだった。