후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
幕裏にひそむ妖術師
一
山県蔦之助は人もしる代々木流の達人。
大津のまちにその弓道の道場をひらいていたころには、八坂の塔の怪人を射るいぜんから、今為朝とはやされていた人。またかつて竹童が、大鷲クロの背をかりて鞍馬の僧正谷から高尾山へつかいしたとちゅうにも、かれの誤解をうけて、そのおそろしい強弓の矢に見まわれ、ほとんど立ち往生して地上におとされたことがある。
その代々木流の臂力をためさぬことも、蔦之助にとっては、久しいものだ。
弓をひく者がながらく弓を持たずにいると病気になるとさえいう。
蔦之助も、めぐりぞ会ったこの晴れの場所で、いま、鏑籐日輪巻の強弓にピッタリと矢筈をかましたしゅんかん、なんともいえない爽快な気持が胸いっぱいにひらけてきた。
くわッとはるかな的を見、弦絃二つに割って、キリッ、キリッと、しずかに満をしぼりこんでゆく。
河内流の加賀爪伝内、これも徳川家ではすぐれた射術家らしい。
りっぱだ。蔦之助のそばに立って、蔦之助のかまえに見おとりがしない。
しぼりこんだ弓と人とが、ほとんど同じかたちになって、鏃のさきが、弓身のそとにあますところのないまで引き強められていったしゅんかん――