후리가나로 읽는 일본 고전
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
菊池 寛의 貞操問答(ていそうもんどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,240자 · 399화면
五
新子は、身内の慄えるような口惜しさを感じた。美和子など、もう妹とは考えまいと思った。姉の幸福なら、どんなものでも、立ち入って来て自分も味わわねば承知せず、しかもそれを制せんとする姉の手を、チクチクと針で刺す――奇怪な動物のようにさえ感ぜられた。新子は口おしさといきどおらしさで、涙が流れ出すと、たちまち糸の切れた珠数のように止め度なく落ちた。
五
泣いている内に、頭が熱して来て、終には、悲しさも口惜しさもなく、ただ無暗と涙が出て来た。自分でも、こうしていては、止め度がないと思ったので、気を転じるために、階下へ降りて行ってみようかと思いながら、一時涙を納めてみたが、頭の芯がポーッとしているし、こんな気持では、誰の話相手にもなれないと思ったので、(もう、階下へ行くのは止そう)と、新子は、狂的に頭を振りながら、また泣けそうになっていた。
三十分も経ってから、やっと涙を納めて、考えると、いつか美沢のことは忘れて、階下にいる前川の姿だけが、大きく心の中に浮んでいた。
こんなに、自分が降りて行かないのに、前川さんは、何かの方法で、自分のことを訊ねてくれてもいいのにといったような、甘えたような怨みっぽい気持で、また涙が出そうになった。