일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

彼は船室へ駈け帰って何か一ぱいポケットへ押し込み、下ろしかけたボウトへ最後に跳び乗って、四時間半も休みなくオールを漕いだ。このボウトは発見されて、全員とともに少佐も救助された。それはいいが、気がついてみると、ポケットにオレンジが三個ごろごろしているだけで、少佐は無一文である。始めて気がついた。狂気のように船室へ取りに帰ったものは、金だったのだ。オレンジではなかった筈だ、その船室の卓子の上には四万六千磅の紙幣束が積み上げられ、トランクの中にも公債や何かで多額の財産があったのである。金を取りに帰ってオレンジを三つ掴んで飛び出したのだった。武人だけに金銭には恬淡なのだとも言えまい。非常時の狼狽て方にはよくこんなことがある。助かった少佐は口惜しさの余り当分失神したようになってしまった。

生存者の一人、レディ・ダフ・ゴルドンは始終船橋の傍を離れずに吹き曝しの甲板に立っていた。と、一つ上の甲板から、まるで幽霊に操られでもするように黒い小さなボウトが一隻音もなく揺れ下って来た。船長の非常用ボウトだった。レディ・ゴルドンが、

「乗っても宜しゅう御座いますか」

と訊くと、ボウトの中から一等運転士のマアドック Mr. Murdock が答えた。