후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
無線電信の方面から観たタイタニック号の惨劇は、機械の不完全から来たものではなく、実に無電技師の制度の不完全から招来した遺憾事だった。海の大ホテルタイタニックには、二人の無電技師が乗り込んで、昼夜片時も機械を離れない組織だったが、僅か六千噸の貨物船キャリフォルニアン号は、たった一人の技師しか乗せていなかった。おまけに、その船の聴神経ともいう可き唯ひとりの無電技師は、丁度其の時寝台で熟睡していたのだ。と言って、彼を責めることも出来ない。小さな船には一人だけ乗っていればいい、そして夜は寝ても差支えないという、再びいう、そういう制度だったのである。
同日午後六時半、南下しつつある一大氷山群を望見すると同時に、キャリフォルニアン号は無線をもって附近を航海中の諸船に前記の警告を発しながら、自分は直ちに最徐行して氷山の間を縫うようにして進み、午後十時頃から全く停船状態だった。西北の水平線に白墨を浮かべたような氷山が点綴して、それ以上続航することは自殺的に危険だと認めたのである。それにも係らず、あの運命的な錯誤――一乗客の電報のためにキャリフォルニアン号の警報を受信しなかったタイタニックは、この時、殆んど二十二ノットの全速力で走っていたのだ。