일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

その日曜日の晩、ブライドは八時からフィリップスに代って貰って休んでいたが、衝突と同時に無電室に駈け上って行くと間もなく船長室から電話が来て、スミス船長の声だ。経度と緯度で的確な船の在所を知らして寄越して、直ぐSOSを放電するようにと言うのである。其の瞬間からフィリップスもブライドも殆んど秒時も無電の傍を離れない。軈て続々直ちに救助に赴く旨航行中の各船から返電があったが、最初の手応えはカルパセア号―― The Carpathia ――で、五十八哩離れている。全速力で来ても四時間は掛るのだ。実際カルパセア号はSOSを受取ると同時に十七ノット半という驚異的な速力で突進して来たが、氷山区域へ這入ってからは止むなく徐行しなければならない。現場に行き着く迄に可成りの時間を取って終った。

広い海上である。SOSは、返電があってから、本船の位置を確報して救助船に無駄な動きをさせずに一刻も早く誘き寄せるのが大変な仕事なのだ。先方も正規の航路を離れる訳だから遭難船の無線だけを唯一の頼りに、遮二無二急いで来る。まして此の場合のように到る処に氷山が出没しているとすれば、無電技師の働きは誠に重大且つ困難を極めたものだった事は想像に余りある。