후리가나로 읽는 일본 고전
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
吉川 英治의 源頼朝(みなもとよりとも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 306,118자 · 613화면
それだけの数の侍が新手となってまた、ひとつ谷へ真っ黒に降りた。
辷る者がある。
矢に中って、崖の途中から転げ落ちてゆくのもある。
その矢の幾つかは、向う山の上に立つ頼朝が射た矢である。
頼朝が今朝から踏まえているその山を、石橋山とこの辺の土民は称んでいる。
石橋山のうえには、一日中、弛んだ顔は一つもなかった。これこそ天上というのだろう、何の雑念もなく、今は、迷いもなく、三百余人が一体となって、ただ竿頭の白旗と、それに結えつけてある以仁王の令旨とを、時折、無言で見あげ合っていた。
その一体の人数も、今はあらかた谷底で戦っている。頼朝のそばには、加藤次景廉、大見平太、佐々木高綱、堀藤次などのわずか五、六名の影が見えるに過ぎなかった。
「高綱、高綱」
頼朝は、弓を投げすてるとすぐ、堀藤次の手から、長刀をうけ取って、
「面倒。従いて来い」
「あっ、しばし」
高綱や景廉も、弓をおくと、慌てて頼朝を遮った。
「乱軍です。暗さも暗し」
「眺めておる場合か」
「でも、大事のお身に」
「十四の年も死ななかった。二十年来死ななかった。死なば天命、ここにいても死のう。――聞け、あの谺を。