후리가나로 읽는 일본 고전
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
吉川 英治의 源頼朝(みなもとよりとも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 306,118자 · 613화면
抱かれたり、手をひかれたり、怖々と橋板を踏んで、宵闇の岸へ上がってゆく母子の影を、姉妹の白い顔と並び合って、苫の陰から見ていた病人らしい姉妹の老母が、
「お坊ッちゃま。また来なされよ。尋ねる先のお家が知れなんだら――」
眼を拭い拭いいった。
「……おさらば」
常磐は、岸から舟へ、ていねいに頭を下げた。
人はみな泣いてくれる。
そのために、一椀の粥やら菓子など恵まれて来たが、なぜか常磐自身は、涙が出ない。
ただ、舟を去る時には、ふと瞼が熱くなりかけた。白拍子の姉妹の母親を見て、六条の家から逃げて来る途中、逸れてしまった自分の母の安否が、
(何処に……)
とにわかに胸へせぐり上げて来たからであった。
それも案外、墨染の身寄りの家へ行ってみたら、便りの知れることかもしれぬ。彼女は、孤りでそう思い励ますのだった。先に手をつないで歩いてゆく今若と乙若のふたりを後から見守りながら――
これから尋ねてゆく的の身寄りというのは、伯父伯母の家である。伯父の鳥羽蔵という者は、前は貧しい百姓であったが、縁にすがって、頭殿に願い、六条の館に召使われる身となって、合戦の日までは、中門の牛馬舎をあずかり、牛飼頭として、太刀をも佩く身となった人である。