일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

吉川 英治의 源頼朝(みなもとよりとも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 306,118자 · 613화면

아오조라 문고

輿のうちには、美しい人の気はいが窺われる。簾のうちに在る政子の目には、松明の赤々といぶる中に、無数の武士が列を正し、土民は地に坐って、自分を迎えている有様が、何か、涙なしに見ていられなかった。

そのすべてが、良人の権威に見えた。良人の偉さに見えた。それにしても、わずか数名の兵を連れたのみで、房州へ落ちて行ったあの一孤舟の良人が、ふた月の間に、こんなにも大きな勢力を持って自分を迎えてくれようとは、夢のような気もしてならなかった。

その夜、ふつうの民屋の何ひとつ飾りとてない一室に、政子は、良人を見た。頼朝は、妻のすがたを見た。

夜はやや寒い一室には、白い燭のみがまたたいていた。この夜は、二人にとって、結婚の夜よりも、もっと清浄な情愛と、厳かなものを胸にうけた。

その清らかな魂と魂とを抱いて、ふたりは翌朝、また改めて鶴ヶ岡へ詣でた。――頼朝はこの妻を、亡き父と祖先たちへ見参に入れた心であった。

七日と日限した大倉郷の居館は、一日早く竣工して、その月十五日には、政子も頼朝も初めて――実に、頼朝にとっても二十年来初めての「わが家」に移り住んだ。

しかし、頼朝が、そこにいたのは、たった一日でしかなかった。