후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
ヒラリと投げてきたのは一面の軍扇。
民部は即座に矢立をとりよせ、筆をとって、サラサラ八行の詩を書き、みずから梅雪の手もとへ返した。
「どれ」と、入道はそれを受けとり、馬上で扇面の文字を読み判じて――
「む、どこまでもそちは軍師じゃの」と膝をたたいて、感嘆した。その秘策とは、すなわち、これから馬をすすめて五湖の底にあるという武田家の宝物御旗楯無をさぐりだし、同時に、伊那丸をもそこで首にしてしまおうというおそろしい献策。
じつは穴山梅雪も、これから甲斐の国へはいる時は、武田の残党もあろうゆえ、伊那丸を首にする場所にも、心をいためていたところだった。しかし、この富士の裾野なら安心でもあるし、御旗楯無の宝物まで、手にはいれば一挙両決、こんなうまいことはない。すぐまた都へ取ってかえし、家康から、多大の恩賞をうけ、そのうえ帰国してもけっしておそくはない。
「そうだ、この小娘もそのとき首にすれば、世話なしというもの……」
梅雪はとっさにそう思ったらしい、あくまで信じきっている民部の献策にまかせて、ふたたび郎党を一列に立てなおし、民部と咲耶子を先にして、裾野を西へ西へとうねっていった。