후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
吉川 英治의 神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 511,765자 · 1011화면
「おや」
と竹童が、なにやらさわるものに手をやると、上より一すじ絹糸のようなものがたれ、襟くびから手にはいまわってきたのは一ぴきの金蜘蛛だった。
キャッというかと思えば、竹童はニッコリ笑っていきなり、蜘蛛を鷲づかみにし、あんぐり口のなかへほおばって、ムシャムシャ噛みつぶしてしまったようす。
「む、む……」と、呂宋兵衛はいよいよゆだんのない目で、かれの一挙一動をみまもっていると、竹童は唇をつぼめて、噛みためていたなかのものを、
「プッ――」と呂宋兵衛の顔を目がけて吹きつけた。
――その口からとびだしたのは、きたないかみつぶしではなくて、美しい一羽の毒蝶、ヒラヒラと毒粉を散らした。
「エイッ」
呂宋兵衛が扇をもって打ちおとせば、蝶の死骸はまえからそこにあった一片の白紙に返っている。
「わかった、きさまは鞍馬山の果心居士の弟子だな」
「だから、竹童という名があるといったじゃないか」
「さてこそ、ものにおどろかぬはず、しかし有名なる果心居士の弟子が、富士の殿堂と知らずに、くるわけがない、なんのご用か、あらためて聞こうではないか」
「ムム、そう尋常におっしゃるなら、わたくしもお師匠さまから受けたお使いのしだいをすなおに話しましょう」