후리가나로 읽는 일본 고전
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
柳田 国男의 野草雑記・野鳥雑記(やそうざっき・やちょうざっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 144,016자 · 284화면
一〇
一〇
鳥が我々の前に来て最も自由に物を言う動物であることは、恐らくは昔話の特に彼等のためにいつまでも成長した理由の一つであろう。昔話の管理者はかなり久しい以前から、老人とその孫たちであった。そうして彼等にはまた昔話の、時刻というものがあったらしいのである。椰子の葉蔭に横たわって日を過す人々は別として、働かねばならぬ温帯の国の田舎では、日の夕暮はただこれ等の人々にのみ寂しかった。兄姉はまだ野仕事から還らず、母は勝手元に火焚き水汲みまたは片付け物に屈托をしている間、省みられざる者は土間の猫、それから窓に立ち軒の柱にもたれて、雲や丘の樹の取留めもない景色を、眺めていることの出来る人たちであった。年寄がいなければ子供仲間で、物蔭を怖れて遠くへは行かずに、心ばかりを誰よりも自由に、働かそうとしたのもこの時刻であった。それが百万回以上も積重ねられて、ここに色々の村の文学が出来た。蛍や蝙蝠は言うに及ばず、雁でも鴉でも五位鷺でも、彼等に喚びかけられる多くの鳥は、大抵は皆夕の空の旅人であった。喧嘩もよくしたが歌もこの際において歌われた。何百と算えられる子守唄の類を見ても、大部分は日のくだりから、黄昏近くまでの産物であった。