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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页
荒鷲の最期
ああ、フーラー博士、最後の一撃だ。じっとしておれば、こちらが危い。武士の情も、もうこれまでである。
「よし、清! 射て!」
武田博士は、飛んで火に入る傲慢な敵を、あわれむように、命令を下した。
清少年は、熱する心をじっと、しずめて引金をひいた。
あッ。『荒鷲』の赤い顔がくずれた。花のように焔がもえ上った。その火の中で銀色の眼が、うらめしそうに光る。
「ああ、落ちるぞ。」
武田博士は、眼をつぶって、好敵手の最期を悼むのであった。
荒鷲の最期
『荒鷲』は、火のかたまりとなって、碧海湾へ落ちた。
緑の入江は、時ならぬ紅の色を見せたが、富士洞窟から、ボートを出した時には、生き残った五、六人の乗組員が、色青ざめて、波間にただようているばかりだった。
『荒鷲』を射ち落した『富士』は、音もなく、碧海湾へ降りて来た。
ああ、なつかしい島よ、入江よ。
武田大佐と清少年は、いそいで甲板へとび出した。
「おーい、敵は何人たすかったかア?」
ボートへ呼びかけると、腕まくりした水兵が、こちらをふりかえって、
「二人です。後の者はみな鮫にやられましたッ。」
「その二人を、すぐに連れて来い。