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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
花と龍「読売新聞」読売新聞社、1952(昭和27)年6月20日~1953(昭和28)年5月11日<br>あとがき「花と龍(下巻)」新潮社、1953(昭和28)年7月31日<br>解説「火野葦平選集 第五巻」東京創元社、1958(昭和33)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 页
パリの読売支局で、日本から送られて来た読売新聞を見たとき、臼井吉見氏が文芸時評で『花と龍』を批評しているのを読んだ。石川達三君の『青色革命』、丹羽文雄君の『恋文』、それに、『花と龍』の三つの新聞小説を比較して、『花と龍』がもっとも成功していて、尾崎士郎氏の「人生劇場」とならんで、この方面の代表作となるにちがいない、と書いてあった。私はうれしかった。『花と龍』は新潮社から単行本として刊行されたが、その後、新潮文庫に入れられたとき、亀井勝一郎氏も、解説の中で、「火野文学の一特徴とも云える野生を帯びた息の長さが、これほど端的にあらわれた作品はあるまい」「この作品の重要性は、それが火野氏にとって一度は必ず書かれねばならない性質のものだという点にあるだろう」「火野文学全体を通じて、この意味で、『花と龍』はひとつの峠となるもの」という風に、好意ある理解を示してくれて、ありがたかった。その他、多くの批評があらわれて、ともかく、『花と龍』が私の代表作の一つとなったのである。無論、欠点はたくさんあり、それを指摘する者もなくはないが、その不備の点は私にも納得が行くので、それは別の形で、(「青春の岐路」