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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
09 一九四二年(昭和十七年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 65,952 字 · 130 页
八月二十一日
私のペンは口をきくものですから、曰く、おもいやりながら悪口を言っている。
紺絣をお送りしましょう。
八月二十一日 (消印八月二十七日)〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 ミレー筆「羊飼」(一)と山本鼎筆「秋と白馬山」(二)の絵はがき)〕
十九日付のお手紙二十一日朝戴きました。ありがとう。国男さんが持って来て、私に手渡してから読んでくれました。スエ子がおききして来た半ズボンのことは、気にかけていて、今日、明日のうちに一応見当をつけたいと思って居ります。どうもお待遠サマ。この頃は前のような布地がないから、ああ云うさっぱりしたちぢみは出来ますまい。自分の手足が利かないからこんな事も気の方ばかりシャツ屋の廻りをうろつく次第です。送って下すった本は今に着くでしょう。ね椅子は私も図を見た事がありましたが、今プランしているのはもっと私の生活に即した便利さが有るもので、何とかして物にしたいと思います。この頃は事務用の廻転椅子の軸が折れて、落ちる人がよく有るそうで、私が椅子ごと平ったくならないように心配しているので、実現がノビノビになります。
(スエ子さんが、手紙を上げたいそうですが、余り筆マメでないので、この「ペン代用」