轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
花と龍「読売新聞」読売新聞社、1952(昭和27)年6月20日~1953(昭和28)年5月11日<br>あとがき「花と龍(下巻)」新潮社、1953(昭和28)年7月31日<br>解説「火野葦平選集 第五巻」東京創元社、1958(昭和33)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 页
「金さんが惚れんでも、女の方から惚れたら、どうする? だいぶん、惚れ手が多いちゅう話じゃが……」
「おお、うれし。そんなに、女から惚れられる亭主を持って、幸福やわ。女から、洟も引っかけられんような男が、どうなるものですか。……ウフフ、兄さんたら、自分が女から惚れられたことないもんで、自分が焼き餅焼いとるのね。きっと、そうよ」
「ふウン、見あげたもんじゃのう。うちのチエとお前とを、つきまぜたら、ちょうど、ええな。女房の奴、もう、子供が五人も出来とるとに、まだ、くだらん悋気ばかりして困る。お前は、いつも、おれがチヱを苛めるようにばっかりいうけんど、あいつが、根も葉もないことに、焼き餅焼くもんじゃけ、いつでも、大喧嘩になるんじゃ。金さんが羨しいわい」
三年前、門司の浜尾組時代には、谷口林助の方が、玉井金五郎よりは、はるかに先輩であった。そして、新米の金五郎からぐんぐん追い抜かれるのを、嫉ましい感情で眺めながら、妹のマンに、金五郎の悪口をいったこともあるのだが、今は、その金五郎とは義兄弟となり、幕下となっている。しかし、それは自分に力がないとあきらめて、妹婿に仕える気持ではいるけれども、やはり、なにかと、反撥するものが出て来ることはおさえがたいのだった。