轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

したやそうわ

下谷叢話

永井 荷風

自序「下谷叢話」春陽堂、1926(大正15)年3月20日<br>第一~第四「女性 第五巻第二号」プラトン社、1924(大正13)年2月1日<br>第五~第十一「女性 第五巻第三号」プラトン社、1924(大正13)年3月1日<br>第十二~第十五「女性 第五巻第四号」プラトン社、1924(大正13)年4月1日<br>第十六~第二十二「女性 第五巻第五号」プラトン社、1924(大正13)年5月1日<br>第二十三~第二十九「女性 第五巻第六号」プラトン社、1924(大正13)年6月1日<br>第三十~第三十五「女性 第六巻第一号」プラトン社、1924(大正13)年7月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 122,971 字 · 246 页

青空文庫

墓地は本堂の後から更に石磴を下ってまた一段低いところにある。この三段になった土地の高低は境内におのずからなる風趣をつくっている。

住職は白頭赭顔、体躯肥大の人で年頃は五十あまり、客に応接すること甚軽快にしてまた頗懇切である。炎暑の日中にもかかわらずわたくしの問うごとに幾度か座を立って過去帳を調べ、また躬らわたくしを墓地に案内してくれた。

住職は言う。「わたくしも枕山先生を知っております。まだ先代の住職がおりました時分のことですが、本家の大沼さんの後をついだ人だそうで、その人が石屋をつれて来て先祖の墓石を一個弐円ずつに売ると申されるので、先代の住職はその事を下谷の枕山先生のところへ知らせました。すると枕山先生は早速車で寺へ御出でになりまして、とんでもない事だ。決してそんな事をさせてはならんと頼んで帰られましたが、その時先生は中風か何かと見えて歩くにもよほど難儀のように見えました。」

住職は語りながら石段を下り墓地の右手の隅に道を挟んで三基ずつ相対して立っている六基の古墳を指して、「これが皆大沼家の墓です。久しく無縁になっていますが、わたくしの代になってから倒れているのもこの通り皆建直したのです。