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にっき
日記
宮本 百合子
09 一九二三年(大正十二年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 65,193 字 · 131 页
六月十一日
六月十二日
六月十一日(月曜)曇
○『新演芸』に、劇評を送る。
となりの建築がやかましくもう少しで悲観したくなる位だ。あれでも人間は主我的で若し自分の家を建てて居るのだったらあれ程いやにうるさがりはしまいと思い、空想を描き自分の家が建つものとして、肝癪をしずめる。頭つかれを覚ゆ。
自分は癖であれの前夜は眠れないことが多い。今日も昨夜が不眠であった為、一層疲れるのだ。
それでも近頃はそのことについて平気になったので頭の影響少なし。
結婚して間もない女性が、あれに対する心持、深い、女ほか知らない感情を思う。
六月十二日(火曜)曇
隣の職人は、八時頃から仕事を始めるらしい。四時すぎに起きて、それまで三四時間仕事をしたいものと思い、昨夜九時前に眠り、それでもおくれ七時すぎに目をさました。机に向って居ると、林町から電話で相談したいことがあると云う。国男さんが過日来、肋膜の工合がわるいらしいと云うのでそのことと想像し行った。母上は、春江ちゃんの結核がうつったものと心配される。父が、自業自得の病気なのだ、どうにでもなるようになれと云われた、国男が絶望的になりはしまいかと心配し、父と争ったと云われる。