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にっき
日記
宮本 百合子
09 一九二三年(大正十二年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 65,193 字 · 131 页
七月十八日
七月十九日
七月三十一日
八月二日
八月十九日
八月二十一日
八月二十三日
、十五後半
七月十九日(木曜)
今日は珍らしく空が晴れ渡り、夏らしい風景になった。
遠くの物売の声などの朗らかに聞え、幼い、さほどやかましくない蝉の声がする。ピアノがしめって、まるで音が出ないようになった。暑さで「スーラーブ」前進せず、前の手入れ。
七月三十一日(火曜)
福井に来る。
夜、汽車。例によってよく眠られず。
箱根越えに、山の墨色の起伏と、チラチラ見える灯かげとに、温泉らしい趣を味う。
八月二日(木曜)
『新家庭』千葉先生の印象
「弟子の心」
を送る。
八月十九日(日曜)
今日、よき日なり、野上さんのところから、清子さんが二十二日、神戸着と知らせて来た。
『女性日本人』に、秋景を題して二三枚の短文を送る。
八月二十一日(火曜)
今年の秋は、不思議に、皆海外に居る友人がかえって来る。
今日、今村氏より(New York)来信、
浜中氏九月十五日の天洋でかえると云って来る。
「スーラーブ」二十一回送り出す。
いつも原稿紙が払底になり困る。
八月二十三日(木曜)
一夫今朝東京立つ。
小さき村の生活、人を偽善的にすること夥し。
女性は、本性、他愛的傾向を持つ上に、実際的に育てられる為、犠牲となるべきものとして育てられる為、無自覚の偽善で一生を送ることになるのはおそろし。