轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
花と龍「読売新聞」読売新聞社、1952(昭和27)年6月20日~1953(昭和28)年5月11日<br>あとがき「花と龍(下巻)」新潮社、1953(昭和28)年7月31日<br>解説「火野葦平選集 第五巻」東京創元社、1958(昭和33)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 页
たちまち、乱闘になった。
金五郎はやむなく、襲撃して来る暴漢どもを相手にしなくてはならなかったが、なんとかして、般若の五郎を逃がすまいと、努力した。そして、やっと、五郎を足元に引きずりたおしたとき、突然、あたりが静かになった。暴漢たちが、一瞬に、消え去ったのである。警官がかけつけて来るのを発見したらしかった。喧嘩も早いが、逃げ足も早い。
金五郎も、飛びあがった。般若の五郎を組みしいてはいたけれども、あきらめた。見つかって、面倒なことになるのは、いやだった。心残りだが、仕方がない。警官の近づく気配を知ると、繁みをかきわけて、逃げた。走った。
盛り場の方に出た。夢中で、一軒の飲食店に飛びこんだ。
「ラムネを下さい」
(どうも、わからん……?)
どう考えても、わからないのである。金五郎は、昏迷のため、気が鬱した。
(こんな馬鹿な話があるか)
と、腹が立って来る。
赤前垂をかけた中年の女が、ラムネを盆にのせて運んで来た。栓抜きは、紡績糸で、天井から吊るしてある。
金五郎はそれを取ると、ラムネの栓を抜いた。ポオン、と爽快な音がし、シュシュッ、と白い泡が吹きだす。