轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
花と龍「読売新聞」読売新聞社、1952(昭和27)年6月20日~1953(昭和28)年5月11日<br>あとがき「花と龍(下巻)」新潮社、1953(昭和28)年7月31日<br>解説「火野葦平選集 第五巻」東京創元社、1958(昭和33)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 页
しかし、父の生きかたと、「正しい者は最後には勝つ」という口癖とは、私の精神の上にたしかに或る投影をした。それは銭金に換えられぬ大きな遺産といえよう。勿論、父にも短所があり、私も親不孝のかぎりを尽したが、魂のどこかで触れあっていたものがあったにちがいなく、いま『花と龍』を書くことによって、その責の一端を果し、この作品を父の霊に捧げて、心安まるものがある。作家がほんとうに書かずには居られなかった作品を完成したという点でも、私は満足だ。最後の行を書き、ペンを置いたとき、涙が出た。
作中の勝則と良子とは結婚以来、すでに二十八年、子供七人(男、女、男、男、男、女、男)はみな健在で、すでに、息子と娘は結婚し、昨年三月、娘には孫が生まれた。『花と龍』を子供や孫たちがどんな気持で読むか、その感想を聞いてみたいものである。
若松も変った。戦争がそのもっとも大きな原因だったが、今はもう暴力地帯のビッグ・スリーなどという汚名は返上しなくてはならない。前近代性や非文化性が一掃されたわけではないとしても、昔のような親分同志の拮抗や、大出入りは跡を絶った。むしろ、平和な港となったといってよいだろう。