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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁
船の位置を計る、各種の航海用精密機械は、外国からも取りよせたり、海軍や商船学校からも借りた。六分儀が三個。経線儀(精確な時計)が二個。羅針儀も、すばらしいものをすえつけた。みな、漁船にはりっぱすぎるものばかりであった。
乗組員は、いずれも一つぶよりの海の勇士である。運転士、榊原作太郎。この人は、十何年も遠洋漁業に力をつくしていて、船長をしたり、運転士をしたり、またある時は、水夫長もしたことのある、めずらしい経験家である。そのうえ、品行の正しい、りっぱな人格者。まったく、たよりになる参謀であった。
漁業長の鈴木孝吉郎。この人は、伊豆七島から、小笠原諸島にかけて、漁業には深い経験のある漁夫出身者で、いくどか難船したこともあり、いつも新しいことを工夫する、遠洋漁業調査には、なくてはならぬ、第一線の部隊長であった。
それから、実地の経験からきたえあげた、人なみはずれた腕まえを持ちながら、温厚な水夫長。
このほか、報効義会の会員四名。この人たちは、占守島に何年か冬ごもりをして、多くの艱難辛苦をなめて、漁業には、りっぱな体験をもった人々。
二名の練習生は、水産講習所出身で、これから、海上の実習と研究とをつんで、将来は、水産日本に大きな働きをみせようとこころざす、けなげな青年。