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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁

青空文庫

海がめの牧場

海鳥のひなは、卵から出ると、おしりに卵の穀をつけたまま、すぐに歩く練習をはじめ、少し歩けるようになると、ろくに羽ものびないのに、もう飛ぶ練習をはじめ、なぎさでおよぐけいこする。こうしてずんずん大きくなって、やがて親鳥といっしょに、島から飛びさって行くのだ。

こうして、島の鳥は、毎日だんだん少なくなって、いつのまにか、またもとのように、数百羽の鳥だけが島にすむようになった。

海がめの牧場

鳥の大群が、島から飛びさったら、まもなく、海がめが、卵を生みに島にやってきた。

七月になると、海がめが、ぼつぼつ、島へあがってくるようになった。つかまえたかめを、すぐに食べてしまうのは、もったいない。そこで、漁業長に、

「今から、冬の食糧の支度に、正覚坊を飼うことを研究してくれ」

と、いっておいた。

そこで、島へあがってきた、五頭の正覚坊をとらえて、大きな井戸に入れて、飼うことにした。この井戸は、われわれが島へあがった第一日めに、一生けんめいほったもので、まだそのまま、ほりっぱなしにしてあったのだ。

結果がよかったら、かめを飼うための、大池をほるつもりでいたが、翌日見たら、五頭とも死んでいた。