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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁
火をつくる
に、私が先にたって、うでとからだのつづくかぎり、やるつもりです」
かれのいうことは、真実である。かれのふだんのおこないをよく知っている私は、まったく心を動かされた。
私は、いまさらながら、三人のたのもしい強いことばに、心から感謝した。
こうして、無人島生活の心の土台がきずかれて、進むべき道がきまったのだ。四人が立ちあがった時には、東の水平線が明かるくなって、海鳥が鳴きかわしつつ、島の上を飛びはじめていた。
私は、このときから、どんなことがあっても、おこらないこと、そして、しかったり、こごとをいったりしないことにきめた。みんなが、いつでも気もちよくしているためには、こごとは、じゃまになると思ったからである。
火をつくる
この日の午後から、蒸溜水の製造をやめた。それは、蒸溜水製造には、びっくりするほどたくさんにたきぎがいるからである。前にもいったように、たきぎは、二本の流木があるだけで、それをたいせつに使わなければならないからだ。
もう蒸溜水には、心残りのないように、かまどを、きれいさっぱり、くずしてしまった。これで一同は、しおけのある井戸水ばかりを飲むことになった。