輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁
川口の雷声
宝島に二晩とまって、三日めの夜あけに、かめ、流木、塩、草ブドウを、伝馬船いっぱいに積みこんで、宝島をあとに、本部島へ漕ぎだした。
いつもならば、三人が交代して宝島に居残るのであるが、飲料水タンクの石油缶が、どうしたことか、急に三つとももりだして、知らぬ間にすっかりからになってしまった。そして、水のはいっているのは、ただ一缶だけ。それも、半分いじょう使った残りなのだ。宝島からは、一てきの飲料水も出ないのだから、これでは、安心して三人の当番を残してはおけない。それで、一時、全員ひきあげることにして、八人が伝馬船に乗って、出発した。「まわりあわせ」というのには、まったくふしぎなことがある。この水タンクが、三つとも急にもり出したことは、十六人にとって、たいへんつごうのいいことになったのだ。
九月三日の美しい日の出を、海上でむかえて、東へ東へと漕ぎ進んで、十時すぎに、本部についた。
いつも三人だけ、宝島にはなれていたのに、ひさしぶりで、十六人の顔がそろった。伝馬船の荷物を、総員で陸あげしてから、石油缶にいっぱいつめてきた、おみやげの草ブドウの実を、みんなで、おいしくたべた。