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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁

青空文庫

海鳥の季節

みんなは、長いぼうで、網から魚を追い出すのに、大骨折りをした。われわれは、これから先、いつまでも魚をたべて、生きて行かなければならない。それで、必要なだけの魚をとって、あとはにがした。

これで、網さえあれば、とうぶん、食糧はじゅうぶんである。しかし、みんなは、いくら魚がとれても、腹いっぱいたべるくせをつけないように、腹八分にたべることを、申し合わせた。それは、冬になって、しけがつづいたり、魚がいなくなる季節がきて、網でも魚がとれなくなるかも知れない。その時の、食糧節約になれるよう、腹をならしておくためであった。

料理当番は、食器の心配もしなければならなかった。お皿には、クロチョウ貝を、おわんにはタカセ貝、お鍋には、シャコ貝を使った。

海鳥の季節

島には、一日一日と、海鳥が多くなった。

海鳥があつまる季節が、やってきたのだ。ついに、島いちめんの鳥になって、それが卵を生みはじめた。

あひるくらいの大きさの、オサ鳥をはじめ、軍艦鳥、アジサシ、頭の白いウミガラス、それから、アホウドリなどが、二メートル四方に、六、七十も卵を生むので、まるで島は、卵を敷石のかわりにしいたようになった。