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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁
しかし、木は一本も生えていない。高いところは、水面から四メートルぐらい。平均の高さ、二メートルぐらいの、珊瑚礁の小島である。海鳥の群が、上陸してきたわれわれのすがたにおどろいて、ぎゃあぎゃあ、頭の上を、みだれ飛んでいる。
「いい島だなあ」
「どうだい、このやわらかい、青い草。りっぱなじゅうたんだなあ」
「ほんとだ、ぜいたくな住まいだ」
「島は、動かないや。はははは」
みんなひさしぶりの上陸にうれしくて、かってなことをいっている。しかし、仕事は山ほどある。時間がおしい。
「総員集合」
集まった十五人の前に、私は立った。
「この島に、住むことにきめた。ただいまから、総員作業をはじめる。
榊原運転士は、櫓の達者な者四人をつれて、ごくろうだが、伝馬船で、岩まで引き返して、三角筏に荷物をつみ、ここへひいてきてくれ。
井上水夫長は、うでっぷしの強い四人と、井戸ほりにかかってくれ。
鈴木漁業長は、四人をつれて、大いそぎで、島を一めぐりして、なんでも役にたつものを見てきてくれ。それがすんだら、蒸溜水の製造にかかってくれ。
総員は、作業につくまえ、今すぐに、はだかになれ。ここでは、はだかでくらすことにする。