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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁
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みんな、はだかになれ
島にあがると、日ざかりの南の海の光線は、急に肌に熱くなった。
まず、島についたお祝いだといって、たいせつなくだもののかんづめ一個をあけた。十六人に、かんづめ一個である。のどがかわいて、ひからびた口に、ほんの一なめだ。しかし、すこし酸味があって、どうにか、かわきは止った。みんなは、これでまんぞくした。これから何年も、無人島生活をはじめるのである。一なめのくだもののかんづめも、たいへんなごちそうだ。
島のまわりをぐるりとまわってみた。なにしろ、小さな、はげた砂の島。草一本もない。また、なに一つ流れついていない島だ。これでは住めない。一同は、顔を出見合わせた。
「島が見える」
さけんだ者がある。指さす方の水平線に、はるかに、いま立っている島よりも、三、四倍も大きそうな島。青々と草のはえた、海鳥の飛んでいる島が見える。といっても、白っぽい水平線に、きゅうりのうすい皮をはりつけたように見えるだけだ。
「しめたっ」
「それ、あの島だ」
元気の出た一同は、伝馬船に飛びのり、たちまちめざす島に漕ぎよせた。
2
みんな、はだかになれ
その島にあがると、緑したたる草が、いちめんにしげっている。