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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

線上閱讀須川 邦彦《無人島に生きる十六人(むじんとうにいきるじゅうろくにん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 100,616 字 · 201 頁

青空文庫

大西風

これは、ふつう、ふとんを用いている漁船としては、めずらしいことで、衛生上の大改善であったのだ。

この航海の目的は、漁業調査である。漁具の用意に力をいれたことは、いうまでもない。

ふかつり道具と、ふかの油をしぼる道具を取りそろえた。ふかのつり針、つり糸、えさは、じっさいに研究しなければならないので、日本の沿岸で使うもの、小笠原島方面で使うもの、外国で使うものを、ひきくらべて研究するため、各国のものを集めた。

海がめをとらえる道具も、小笠原島方面と、南洋原住民の使うものとを用意し、また、かめの油をしぼる釜もそなえた。

鯨をとってやろうと、大きなまっこう鯨をめあてにして、捕鯨用具を一とおりそろえた。鯨を見つけたら、伝馬船と漁船で、鯨に突進して、銛、手槍、爆裂弾をつけた銛を、鯨にうちこんで、鯨と白兵戦をやって、しとめるのである。

船長の私は、鯨とりの経験がある。帰化人たちは、鯨とりの子孫だ。この人たちは、どうか大鯨に出あいますように、といいながら、銛の手入れをいつもしていた。

大西風

すっかり用意ができて、明治三十一年十二月二十八日、東京の大川口を出帆して、翌日、横須賀軍港に入港。