Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
何か目的あってこの土地へ建前をするもののように見受けられました。ことにそれは、川に沿うて水の流れを利用するらしい計画であります。
土地の人も、最初は何の目的の縄張りであるかを知りませんでした。ほどなく同地の扇屋を旅館として、身分ある公儀の役人が詰めた時に、その縄張りの計画がかなり重大なものであることを悟りました。そこへ来た役人の重なる者は、沢太郎左衛門と武田斐三郎とでありました。この二人は、幕府のその方面において軽からぬ地位の人でありました。扇屋へ招かれた大工の伊三郎だの、鳶の万蔵だのという者の口から聞くと、このたびのお縄張りは、滝の川附近へ、公儀で火薬の製造所をお建てになる御目論見から出たものだということがわかってきました。
この火薬の製造所は、従来の火薬の製造とは違って、日本において初めての西洋式の火薬の製造所を建てるということなのであります。その計画は、小栗上野介と武田斐三郎との両人の企てで、沢太郎左衛門がそれに参加したのは、やや後のことになります。
こうなって来ると思い出されるのは、それにもう一枚、駒井能登守ということでありますが、惜しい哉、せっかくの人材も烏有のうちに葬られています。