Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
八
をするとうまい仕事ができそうだ。本所の相生町まではかなり大儀な道だけれども、慾と二人づれでは、さして苦にもならねえのさ。幸いここに一両ある、これをくずすのは惜しいけれども、大慾は無慾に似たりというのはつまりここだ、これを張り込んで景気よく、相生町まで駕籠を飛ばせることだ」
金助は、ここでからりと心持が変って、廓をあとに大門を飛び出して、景気よい声で辻駕籠を呼びます。
八
その晩、宇津木兵馬は不意に、金助が尋ねて来たという案内で、何事かと思うと、
「夜分、こんなにおそく上って済みません。いや、驚きましたね、まだお休みにならず、ちゃんと袴を着けて御勉強でございますか、恐れ入りました」
言わでもの空口を言って跪まり、
「まことに穏かならぬことが出来ましたから、それで取敢えず御注進に参りました」
と言って金助は、吉原で見た神尾主膳のことを遠廻しに話した上に、神尾から心づけを貰ったことの暗示をして、兵馬から若干の小遣にありついた上に、せき立つ兵馬を抑えて、わざとゆっくり構え込み、
「しかし、宇津木様、そうお急ぎにならずともよろしうございます、あの里へお入りになったものが、宵に来て宵に帰るというようなのはたんとございません、それよりか宇津木様、お忘れ物のないように、くれぐれも御用心をしていらっしゃいまし」