Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
なんでもいいから殿様は、生きたままでこいつの皮を剥いてみろとおっしゃる、剥くところを御覧になりたいとおっしゃる、そうおっしゃられてみると、こちとらも商売冥利で、見事に生きたままで皮を剥いてお目にかけますと、言わずにはいられねえ。けれども長太、こいつには、ちっと骨が折れるぞ。いいかげん弱っちゃあいるようだが、無暗に吠えねえで悠々と寝ているところを見ると、肝っ玉がありそうな畜生だ。長太、棒を貸しねえ、ちっとばかり突いて怒らしてみねえけりゃあ、どのくらいの奴で、どのくらいにあしらっていいかがわからねえ」
二人は、ソロソロと寝ているムク犬の傍へ近寄って来ました。
二人の犬殺しが、ソロソロと近寄った時に、ムク犬はようやく頭を擡げました。
頭を上げたけれども、いつものように勇猛の威勢あるムク犬ではありません。二人を見据える眼の力さえ、ややもすれば眠りに落つるような元気のないものであります。
「畜生、弱ってやがる、これなら大丈夫だろう」
二人の犬殺しは、頭を上げたムク犬の相好を暫らく立って見ていたが、一人が棒を取り出して、
「やい、畜生、どうした」
と言って、その棒をムク犬の顋の下へ突き込みました。