Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

金助は、よくこんな巧者な話をしたがります。そうして高慢面に、忠告めいたことを言って納まりたがる人間であります。

「私なんぞは、もう駄目でございます、これでも小さい時分から学問は好きには好きでございました、けれどもほかの道楽も好きには好きでございました、親譲りの財産がこれでも相当にあるにはあったんでございますがね、みんなくだらなく遣ってしまいましたよ、これと言って取留まりがなく遣ってしまいましたよ、なあに、いま考えても惜しいともなんとも思いませんがね、かなりこれでも遊んだものでございますよ、だから江戸を食いつめて甲州まで渡り歩いているんでございます、江戸へ帰ったら、また病が出るだろうと思ってそれが心配でございますよ、でもまあ、昔と違って今は、まるっきり融通というものが利きませんからね、これで融通が利き出すとずいぶん危ねえものでございます。危ねえと言ったって、こうなれば、疱瘡も麻疹も済んだようなものでございますから、生命にかかわるような真似は致しません。何しろ、まあ、これを御縁に江戸へ帰ったら落着きましょうよ、末長くあなた様の御家来になって忠義を尽して往生すれば、それが本望でございますよ、お江戸の土を踏んで、畳の上で往生ができればそれで思い残すことはありませんな。