Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

と主膳は申しわけのような前置をつけて、それからこんなことを言いました、

「あれはお前も知っているかどうか知らん、あの実家はすばらしい物持で、田地も金も唸るほどある、しかもその家の一人娘じゃ。あの娘の実家を説き立てさえすれば、少々の金を引出すのはなんでもないことだ。お前、その気があるなら一番やってみたらどうじゃ、甲府から三里離れた有野村の藤原といえば直ぐわかる、そこへ行って主人の伊太夫に会い、これこれのわけでお嬢様をお連れ申したといえば、それこそ謝礼は望み次第じゃ。もし当人を連れて行くのが面倒ならばお前だけ行って、お嬢様はただいまこれこれのところにおりますると注進さえすればよい……しかしあの娘を帰すと、拙者の足許が危なくなる、そこはあらかじめ仕組んでおかないと」

「そんなことはできません、わたしはそれほどに計略をしてまでお金を借りたいとは思いません、よし借りられるものにしましても、もう二度と甲州の山の中なんぞへ、入ってみようという気にはなりませんから」

「いや、甲州の山が宝の山なのじゃ、全く以てあの女の実家というものの富は、測り知ることができないほどじゃ、惜しいものよ、あれをあのまま寝かしておくのは」