Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
「おやおや、ありゃあ、たしかに見たことのあるお侍だ、俺の見た目に曇りはねえはずだが、もう一ぺん見直し……」
二三間立戻って、いま箱提灯に送られて茶屋を出た、二人連れの武士体の跡を逐いました。
「そうれ見ろ、間違いっこなし、見覚えのあるも道理、神尾の殿様があれだ、あれが甲府で鳴らした神尾の殿様だ。もし……」
金助は後ろから呼び留めようと、咽喉まで声を出して引込ませ、
「向うも身分があらっしゃるから、うっかり言葉をかけて失敗っちゃあ詰らねえ、いったい、どこの店へお入りなさるんだか、心静かに見届けておいての上……ああ、天道人を殺さずとはよく言ったものだ、金助がこうして詰らなく泳いでいるのを、天が哀れと思召せばこそ、ああしていい殿様を授けて下さる」
金助は雀躍をして喜びながら、駈け出して行く途端、たそや行燈の下で文を読んでいた侍にぶっつかろうとする。
「無礼者」
「御免下さいまし」
危なくそれを避けて、今度は天水桶に突き当ろうとして、それも危なく身をかわし、見え隠れに神尾主膳と覚しき人のあとを追って行きました。
神尾主膳と机竜之助とが、万字楼の見世先へ送り込まれようとする時に、