Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
そうでなければ、いくら物好きだからといって、米友を相手にこうして、摺物を読んで聞かせるはずがありません。
「……折悪く局中病人多く、僅々三十人、二ヶ所の屯所に分れ、一ヶ所、土方歳三を頭として遣はし、人数多く候処、其方には居り合ひ申さず、下拙僅々人数引連れ出で、出口を固めさせ、打入り候もの、拙者初め沖田、永倉、藤堂、倅周平、右五人に御座候、かねて徒党の多勢を相手に火花を散らして一時余の間、戦闘に及び候処、永倉新八郎の刀は折れ、沖田総司刀の帽子折れ、藤堂平助の刀は刃切出でささらの如く、倅周平は槍をきり折られ、下拙刀は虎徹故にや無事に御座候……」
「なるほど」
「実にこれまで度々戦ひ候へ共、二合と戦ひ候者は稀に覚え候へ共、今度の敵多勢とは申しながら孰れも万夫不当の勇士、誠にあやふき命を助かり申候、先づは御安心下さるべく候……」
「なるほど」
米友はしきりに感心して、近藤勇がはるばる京都から、江戸にいる養父周斎の許へ宛てたという手紙のうつしを、読んでもらって聞いてしまいました。
その途端に、江戸町一丁目あたりで、つづけざまに二発の鉄砲が起りました。
米友も驚いたが、二人の浪士も驚いて立ち上ります。