Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
二人を先に登らせておいて米友は、二人よりはいっそう身軽に屋根の上へはね上ってしまい、梯子に結んでおいた縄を引くと、梯子は刎橋のようにはね上ります。廂の屋根から三階の屋根へもう一度、梯子をかけて三人は、またあいつづいて二階の屋根へ飛び上りました。
「ははあ、万字楼の前に集っている、あれが歩兵隊の者共だな」
「恥を知らぬ奴等じゃ、こんなところへ来て、騒がしてみたところで何の功名になる」
「もとよりあれは、歩兵隊とはいうけれど、市井の無頼漢、幕府も人を集めるに困難してあんなのを集めて、西洋式の兵隊をこしらえようというのだから窮したものじゃ」
「さいぜん、鉄砲の音がしたようだけれど、あの連中、鉄砲を持って来たものと見えるな」
「吉原の廓内で鉄砲を打放すというのは、おそらく前代未聞だろう」
「それにしても宇津木はいったい、どこの何という店にいるのじゃ」
「それがわからないから困ったのよ、あの娘たちに頼まれてここまで出向いて来たけれど、娘たちはただ吉原とばかりで、吉原の何町の何という家へ行ったのだか一向知らん、吉原とさえ言えばそれでわかるように思うているところが、娘たちの身上だ」